市指定文化財 木造不動明王立像(無量光院)
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檜材一木造、彩色玉眼。左手屈臂で羂索をとり、右手屈臂で三鈷宝剣をとる。
片目を薄く開き、牙を上下に出し違えるという顔つきの不動明王である。この形を特に“玄朝様”(げんちょうよう)ということがある。弘法大師空海がつくり出した古い形式の不動像に対して、経典の内容に忠実な姿の不動像が平安時代後期から行われ始めた。この像は、その一例である。しかし、それよりももっと大切なのは、その見事な表現と保存の良さである。こどものふくれっ面のような憤怒の顔、そして鮮やかに残る衣の文様に目を凝らすべきである。リアルな中にも活気ある表現は、見る者を惹き込み、鎌倉時代初めの製作であることを雄弁に物語っている。
この不動明王像は、市内最古のものである。

名称
木造不動明王立像(モクゾウフドウミョウオウリュウゾウ)

文化財区分
市指定文化財

種別
彫刻

時代
鎌倉

員数
1躯

管理者
無量光院(ムリョウコウイン)

地区
大里西

所在地
稲沢市中之庄町

指定・登録日
平成12年11月1日指定